明るくない言葉

つらい人生の現実にまつわる言葉など

つらい人生の現実がこんなにも明らかであるのに、ほかの人たちはみなどうしてそんなにたやすく自分に嘘をつけるのだろうと

シゾイドの人はよくいぶかしむ。 「パーソナリティ障害の診断と治療」(ナンシー・マックウィリアムズ)

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

絶望に正直

ひとつの表現を使いますと、精神分析の中でわかったことですが、人は人生のあるときに、偶然、環境的、あるいは身体・生理的必然、無知などから「まずさ」「生きづらさ」を体験しますが、そのときにその扱えなさに圧倒されて無意識に、ときには故意にその場…

解体

自我が不安を解消しようとして行うこころみはたくさんあるが、それらのあらゆるこころみの中でも解体 disintegration はもっとも絶望的で死に物狂いな性質をもったものである。自我は不安に悩むのを避けるために、全力を尽くして、みずからが存在しないよう…

妄想的―分裂的態勢

乳児の未成熟な自我は、先天的にそなわった本能の両極性――生の本能 life instinct と死の本能 death instinct ――によってひき起こされる不安に、生まれおちたときからさらされることになる。 H.スィーガル「メラニー・クライン入門」 メラニー・クライン入…

僕は一人で、行けます

さよなら さよなら! こんなに良いお天気の日に お別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛い こんなに良いお天気の日に 中原中也「別離」 中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫) 作者:中原 中也 発売日: 2007/10/24 メディア: 文庫

幸福は一夜遅れて来る

明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども、きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいのでしょう。 太宰治「女生徒」 女生徒 (角川文庫) 作者:太宰 治 発売日: 2009/05/22 メディア: 文庫

中間領域に舵を取れ

現実受容 reality-acceptance という課題は決して完成されないし、内なる現実と外なる現実を関係づけるという重荷から、人間は解放されることはない。 ウィニコット「移行対象と移行現象」