絶望に正直
ひとつの表現を使いますと、精神分析の中でわかったことですが、人は人生のあるときに、偶然、環境的、あるいは身体・生理的必然、無知などから「まずさ」「生きづらさ」を体験しますが、そのときにその扱えなさに圧倒されて無意識に、ときには故意にその場をごまかしてしまいます。そうすると、そこからボタンの掛け違いのような事態が発生してきます。それがわかったところで矯めればいいんですが、不安・恐怖・依怙地・利得などがあって矯められず、掛け違いを続けてしまいます。そうすると、ある時点でもう自分の手に負えなくなってしまっている。このときの絶望に正直になれるのか、繕ってやりすごそうとするのか、そこに選択があると思います。