2014-10-20 夜のバス 心象風景 夜のバスは仄暗く、物悲しい。水中のような空気の密度。 夜のバスはほんとうは生き物。わたしを体内に入れてどこか遠くへ運ぶといい。 暗い草原を抜け荒れ果てた地へ。物言う生命のいない場所へ。 夜のバスはコウコウと鳴く。コウコウ、コウコウ。高い鳴き声。 夜のバスはきっと優しい。私が全てに疲れた時はその体内で溶かしてくれる。 柔らかいバターのような胃液。